ITベンチャー企業のギャップ

転職する前に、理想と現実のギャップをしっかり理解しておこう

どう貢献できるかが重要

渋谷にあるITベンチャー企業で、希望職種の募集のみに絞って求人を探し就職活動を行うのは、必ずしも実現できるわけではないという認識は重要である。

ITベンチャー企業の特徴の一つに、企業を取り巻く環境がめまぐるしく変わる可能性が高い点がある。
例えば急遽必要な業務が発生した場合、社員の増員よりも早く既存社員がその業務に迅速な対応をしなくてはならない。
専門の人材が対応しなくてはならないプログラミングなどであればこの限りでなくとも、新たな業務に次々対応するという状況が発生することで、その企業で働く社員一人当たりの手掛ける業務は、非常に幅広いものになりうるのだ。
企業としては社員に幅広い職種に対応してもらう必要が出てくるため、結果的に職種を限った募集と実態との乖離という問題を避けるべく、何の職種を募集しているか具体的に記載しない求人を出すことになる。
そのため、就職を希望すると、募集職種を明らかにしていない企業の求人ばかりを目にすることとなり、働きたい職種や仕事内容などのビジョンを持っている希望者にとっては大きなネックになる。

しかし、企業が就職希望者に期待するのは、結局のところ「どの職種のみに向いている人材なのか」なのではなく、「企業に利益をもたらすためのどのような貢献が可能な人材なのか」という点である。
既存の職種のみに限った活躍しかできない人材になるよりも、新しい職種を自ら作り出せる人材になることが求められている。